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zoom RSS まちがいだらけの認知症ケア 三好春樹

<<   作成日時 : 2011/03/01 06:21   >>

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認知症のある患者さんなどと接するときに、
参考になる本だと思います。

基本的には、
介護現場に向けて書かれていると思いますので、
医療現場で、同じように実践することは難しい部分もあるかもしれませんが、
看護師としても知っていたほうがよいことばかり。

病院で働いていると、
注射や点滴などの医学的な処置に追われがちな看護師ですが、
看護の基本というのは、
この本に書かれているようなところにあるのではないかと、
思ったりしました。


本書より特に勉強になったところを抜粋してみますと、
まず、

老人の「認知症」は、まず生活の中で強いストレスがあって、それから逃げるために、怒ったり、過去へ回帰したり、現実から逃避したりします。生き生きした現実世界との相互作用を失った脳は再生が困難になり、萎縮や変性に至ります。だからこそ、老人のいやがることをやめただけで「認知症」が治ることがあるのです。p29

逆に、認知症老人が、退院して自宅に戻ったり、いい介護をしている施設に入所したら、”治った”ということがよくあります。それらも、脳が意識や生活を決めるのではなく、生活や人生が脳を生成していることで説明がつくはずです。p41


というところ。

認知症というのは、
医学的には脳に問題があるということになるのでしょうけど、
それをその人の生活や人生から捉えるという視点は、
大切だと思いました。

「全人的」といのは、
こういうことなんだろうと思います。



続いて、

惚けの原因は生活の中に隠されている可能性が少なくありません。特に、認知症老人の問題行動は、@便秘、A脱水、B発熱、C慢性疾患の悪化、D季節の変わり目(特に冬から春)、E薬、が直接の原因となっている場合がほとんどです。p45

病棟で患者さんと接していても、
排便があった日には、別人のように機嫌が良く、
ニコニコしている人がいたりします。

問題行動の原因を生活の中に見つけられることは、
看護師としても大切な視点だと思います。



それから、
認知症の方への対応の基本。

「認知症」ケアの7原則 
@環境を変えない
A生活習慣を変えない
B人間関係を変えない
C介護をより基本的に
D個性的な空間づくり
E一人一人の役割づくり
F一人一人の関係づくり


看護師も、
常に意識しているべきことだと思いました。



それから、
認知症のタイプわけの部分と、
それぞれのタイプに対する対応方法。

竹内氏は、「介護基礎学」(医歯薬出版)という本の中で、問題行動のタイプを大きく三つにわけました。おいた自分を認めたくないことから起きる「葛藤型」、過去の自分に戻ることから起きる「回帰型」、自分の世界に閉じこもることからおきる「遊離型」の3タイプです。p47

竹内3分類の考え方は、惚けとは老いた自分が自分であると思えない状態、すなわち現実の自分との適応不全を起こしている状態と見るところに特徴があります。そして、その際の反応の違い、すなわち問題行動に応じて分類します。p86


ということで、
たとえば葛藤型とされれるタイプへの家庭での対応法は、


@家族でかかえ込まず、デイサービスやデイケアに連れ出しましょう
Aそこの職員さんとよく相談して、何か役割を与えてもらいましょう。職員の「指導係」など、特別扱いされる役割が望ましいところです。
B帰宅したら「お疲れさまでした」と、仕事から帰ったときのようにねぎらいましょう。
C家でも、できるかどうかを調べたうえで、役割を引き受けてもらいましょう。そのつど感謝し、しっかりほめることを忘れずに。
D権威のある人の言うことはよく聞くので、誰を尊敬しているかを把握して、伝えたいことはその人から言ってもらうと効果的です。


と、
いうように書かれています。

具体的で、
病院でも応用できそうなところがあるなと思いました。




最後に、
徘徊に対する対応の部分。

徘徊が始まりそうになったら、行かなければならない理由を聞いて、「そうよねえ、行かなければならないよねえ」と、切迫した気持ちへの共感を示しましょう。それだけで徘徊が止まることもあります。
話を合わせただけでは落ち着かないときは、徘徊につきあいましょう。いっしょに歩きながら訴えを聞き、時間をかけて落ち着ける話題をさがします。


病院でも、
入院中の患者さんが徘徊し始めて困った、
ということはよくあることだと思います。

そういうときに、
患者さんの気持ちにまず共感してみることは、
まず行うべきことだろうと、
改めて思いました。






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2011/03/16 02:25

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