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zoom RSS がん疼痛マネジメント (がん看護セレクション)  林 章敏  オピオイドの副作用 鎮痛補助薬

<<   作成日時 : 2016/04/14 23:46   >>

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この本より、個人的まとめ。

正確には本書を参照してください。


オピオイドの副作用 頻度の少ないもの

せん妄
入院患者の10〜20%に認められ、末期では80%以上という報告もある
せん妄の87%は明らかな身体的疾患が原因であるとの報告もある
オピオイドも原因の一つとなるが、他の身体的状況が複合していることが多い
せん妄への対処として、環境の整備、安心を高める工夫、安全の確保、原因の治療に加え、対症療法としての抗精神病薬の使用などがあるp79

口渇
オピオイドの抗コリン作用により、口渇が起こる場合がある
口渇は点滴では癒すことが困難で、口腔内の湿潤を保つケアが対応のカギである
口腔内の清潔の維持(洗浄)、保湿剤の使用、飲水困難な場合には氷片などで粘膜に効果的な水分補給を行うことなどで対応するp80

尿閉
抗コリン作用により出現する
通常はオピオイドの耐性形成のために、自然軽快することが多いが、日常生活上問題となる場合には、タムスロシン塩酸塩(ハルナール)やベタネコール塩化物(ベサコリン)などの、排尿障害治療薬を使用するp81

かゆみ
抗ヒスタミン薬で効果がみられることがある
よもぎローションやメントールなどでかゆみの感覚を抑えたり、場合によっては鎮痛補助薬が効果を発揮する場合がある
現在は適応が透析患者に限られているが、ナルフラフィン塩酸塩(レミッチ)が発売されているp81

発汗
オピオイドの使用中に発汗が増えることがある
H2ブロッカーのシメチジン(タガメット)に、機序不明ながらオピオイドの発汗を抑える作用があると報告されているp81〜82



オピオイドの副作用 過量・大量で出現するもの

過量(中毒量)で出現するオピオイドの副作用には、呼吸抑制・意識障害がある
鎮痛用量と重篤な呼吸抑制が出現する用量は大きく違うため、傾眠にもかかわらず増量するなどの不適切な増量をしなければ、重篤な呼吸抑制はまず出現しない
例外はフェンタニルクエン酸塩で、傾眠の副作用が少ないため、有効量を評価せずに安易に増量すると、呼吸抑制がいきなり出現することがある
オピオイドによる呼吸抑制は、呼吸回数が8回/分程度までならSpO2の低下や高CO2血症を引き起こさないとされる
意識障害については、オピオイドが真の原因であれば、オピオイドを減量して半量〜1日程度すれば自然と改善する
p82

ミオクローヌス
突然、素早く起こる不随意運動で、典型的には数秒に一度、手足が「びくっ」と痙攣する
神経学的な異常や低血糖、腎機能障害なども原因となるが、オピオイドの大量投与時にも発症することがあるp84



鎮痛補助薬

オピオイド不応性のがん疼痛とその治療法
・神経障害性疼痛 鎮痛補助薬、神経ブロック
・骨転移に伴う痛み 放射線療法、ビスホスホネート製剤
・交感神経由来の痛み 交感神経ブロック
・頭蓋内圧亢進による痛み ステロイド、グリセオール、モルヒネ塩酸塩
・消化管の筋攣縮による痛み 鎮痙剤、緩和的手術療法、オクトレオチド酢酸塩(サンドスタチン)p85


鎮痛補助薬の種類と適応

抗うつ薬
TCA(三環系抗うつ薬)には多くの副作用があり、とくに高齢者や状態の悪い患者に対する使用には注意を要する。最も重篤な副作用は心毒性である。不整脈、心不全のほか、脚ブロックやAVブロックなどの伝導障害を悪化させ、大量投与では死に至ることもある。
TCAは抗コリン作用が強いため、副作用として口渇、便秘、目のかすみ、排尿所油外などがみられ、急性隅角性緑内障や前立腺肥大には禁忌である。アドレナリンa1受容体遮断(抗アドレナリン)作用による起立性低血圧もきたしやすく、ふらつき、めまいを生じ、転倒の危険があるので注意が必要である。また抗ヒスタミン作用を有するものが多く、眠気を生じやすいので、初めは眠前に投与するほうがよい。
SNRIはTCAに比べて、副作用が格段に軽微であり使いやすいため、今後は抗うつ薬の第一選択薬になると思われる。
デュロキセチン塩酸塩(サインバルタ)は、うつ病以外にも糖尿病性神経障害に伴う疼痛に対する保険適応があり、がん性の神経障害性疼痛にも有用である。デュロキセチン塩酸塩は神経障害性疼痛に対してプレガバリン、ガバペンチン、TCAとともに対一選択薬とされている。p89

抗痙攣薬
プレガバリン(リリカ)は、当初は帯状疱疹後神経痛にだけ適応があったが、2010年10月に末梢神経障害性疼痛にも適応が拡大された。
ガバペンチン(ガバペン)は抗痙攣薬としての適応しか認められておらず、必要量までの増量にも時間がかかり使いにくい。p89

抗不整脈薬
抗不整脈薬には、経静脈投与のリドカイン塩酸塩とメキシレチン塩酸塩などの経口薬がある。リドカイン塩酸塩については、非がん性の神経障害性疼痛に対する効果についてはその有効性に関する報告は多い。しかし、経口薬を含め抗不整脈薬のがん性の神経障害性疼痛に対する効果については、いまだ臨床試験において有効性の評価は定まっていない。p90

NMDA受容体拮抗薬
NMDA受容体拮抗薬としては、ケタミン塩酸塩のほか、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(メジコン)やイフェンプロジル酒石酸塩(セロクラール)などがあるが、実際に臨床で使用され、臨床試験で効果が確認されているのはケタミン塩酸塩のみである。
ケタミン塩酸塩の副作用としては、眠気、ふらつき、めまいなどとともに、悪夢、混乱などの精神症状がみられる。p91

ステロイド
ステロイドもがん疼痛に対する鎮痛補助薬として有効性がみとめられている。頭蓋内圧亢進に伴う痛み、骨転移に伴う体動時痛、肝転移に伴う肝皮膜進展痛、軟部組織の主張に伴う痛み、がんの神経浸潤に伴う痛み、がんの脊髄圧迫による痛みなどに有効とされている。p91

その他

トラマドール塩酸塩
μ受容体に中程度の親和性を持つ一方で、下降抑制系対してセロトニン・ノルアドレナリン再取り込みを障害することで鎮痛効果を発揮する。p92

ビスホスホネート
従来は、高カルシウム血症に用いられていたが、がんの骨転移に伴う破骨細胞の働きを抑制することにより、骨破壊を抑制することで病的骨折を予防し、さらに疼痛を軽減する作用を有する。p92

ストロンチウム
体外照射の適応とならない多発性の骨転移痛が適応となる。p92


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