脳外科領域のドレナージについて (硬膜下腔、脳槽、脳室、脳膜外、皮下のドレーン)

以下、
私が勝手に病棟で学習会やろうと思って作った、
脳外科領域のドレナージについてのまとめ資料。


私自身は、
患者さんに直接接するのがあまり得意でないので、
病棟ではみんなに知識を広めて、
その結果患者さんにもメリットがあればという、
ちょっと遠回りな好影響を、
意識して働いているつもり。

実際のところは、

こういう内容を、積極的に教えてくれる先輩はいないので、
ありがたく思え!


と、
新人などに押し付けている。




内容には、私の考えとか経験を含みますので、
間違いがありましたらら御指摘いただけると幸いです。





生理について

脳脊髄液は主に、脳室内の脈絡叢(みゃくらくそう)で作られる。
上矢状洞(じょうしじょうどう)のクモ膜顆粒から吸収される。
一日に生産される脳脊髄液は、約500ml。
脳質やくも膜下腔にある脳脊髄液の量は約150ml。
脳脊髄液は、一日3から4回入れ替わる。
脳脊髄液は通常無色透明で、クモ膜下出血のときには血性、髄膜炎では混濁する。
頭蓋内圧は、5から20cmH2O。




ドレナージの目的

脳脊髄液や血液の排除
脳圧をモニターすること



ドレナージ種類

脳室ドレナージ

留置部は、前頭部から側脳室。
脳脊髄液の通過障害や吸収障害による急性水頭症にたいして行う。
疾患としては、クモ膜下出血、脳室内出血を伴う脳出血、脳腫瘍に伴う水頭症などが対象となる。
拍動は比較的はっきりとしている。
ドレナージの先端は、第三脳室付近にあり、横から見ると外耳孔の高さにあたる。


脳槽ドレナージ

留置部は脳槽。
クモ膜下出血のときに生じる血性の脳脊髄液を外にだす。
拍動は脳室ドレナージに比べるとやや弱い。


スパイナルドレナージ

留置部は脊髄内腔。
クモ膜下出血、髄膜炎などのとき脳脊髄液を外に出す。
拍動は非常に弱いかほとんどない。
非交通性の水頭症(脳脊髄液の通過が障害された状態。脳腫瘍、小脳出血など)では禁忌。
とても細いチューブなので切断に注意が必要。
背中で圧迫されてたり折れ曲がったりして、流出がなくなることもある。


硬膜下ドレナージ

慢性硬膜下血腫の穿頭術後に、血腫のあったスペースに留置。
慢性硬膜下血腫の除去後には、洗浄に用いた生理食塩水や空気などが残留していることがあり、これらを体外に排出するための役割もある。
自然排出させる。
頭元のベッドの脇に貼り付けることが多い。


硬膜外・皮下ドレナージ

開頭術後に、骨弁の下、あるいは皮弁の下に留置。
皮下や硬膜と骨の隙間にたまった血液を排出させる。
通常自然流出させる。

(ほとんどの場合、住友ベークライトのSBバックが使われる。
SBバックに内臓されている風船の大きさを変えて、吸引圧をコントローする場合もあるが、
その場合は、自然な大きさに保つ、やや膨らんだ状態にする、目いっぱい膨らませる(←ほとんどやらない。)等、
帰室後医師から指示がある。



ドレナージについての基本的注意事項


まず気をつけないといけないのは、設定圧が低くなりすぎること!

設定圧が低くなりすぎると、オーバードレナージをおこし、
低髄圧さらには出血を引き起こすこともありえる。

圧設定が低くなりすぎると、一気に脳脊髄液が流れ出すことがあり、
次の瞬間排液バックを見てみたら排液バックがいっぱいになっていた!!
というようなことがおきる。
これは絶対に起こしてはならないことである。

しかしながら、これが起きる状況は実は三つくらいしかないので、
その状況が起こらないようにすれば防ぐことが出来る。

その一つ目は、
ドレナージ回路が下に落ちてしまうなどして、非常に低い位置にきてしまった場合。
しかしこれは、たいていすぐに気がつくだろうし、
ドレナージ回路を注意深く扱えば回避できる。

二つ目は、
患者さんが不意に起き上がったとき。
これは、抑制などの方法で防ぐことになる。

最後に、
ドリップチャンバー部のエアフィルターのクランプを開放するのを忘れた場合、もしくは、ドリップチャンバー部のフィルターがぬれて詰まってしまった場合。
これは、気がつきにくい!
これがおきる原因は、サイフォンの原理というものによるのだが、
エアフィルターが大気圧に開放されていなかった場合、ドレナージバックの位置が設定圧になってしまうのである。(病棟でいつもドレナージバックをつけている位置を考えると、マイナス数十センチ!)
細心の注意を払うこと。



②脳室、脳槽、スパイナルドレナージは、体位交換、吸痰、清拭、などをするときには、クランプする。

排液が非常に濃い血清で、つまりやすいようなとき、医師から特別に「あまりクランプしないで」と言われることもあるかもしれないが、これは例外。
なにもいわれなければ、基本的にクランプする。



③閉塞の確認について

排液の流出や、排液液面の拍動がなくなることで、閉塞の可能性が示唆される。
しかしながら、スパイナルドレナージでは拍動がわかりにくいことが多く、
この場合は、ドリップチャンバーの位置を少し下げても液面の移動が無いこと、で確認できる。



④ミルキングについて

脳室脳槽ドレナージの積極的なミルキングは、排液の逆流や、ルートの切断を防ぐため行わない。
明らかに閉塞部位がわかる場合や、閉塞の可能性が高い場合は行うこともある、
程度の認識でよいと思う。



⑤ドレナージ刺入部からの脳脊髄液のもれ

ドレナージが閉塞しているときや、流れが悪くなっているときにおきやすい。
スパイナルドレナージではチューブが細いので、どこかで折れ曲がって流れが悪くなり、
そのまま時間が経過したときにおきることがある。



⑥脳室ドレナージと脳槽ドレナージについて

クモ膜下出血のときには、脳室ドレナージと脳槽ドレナージの二つのドレナージが同時に挿入されることがある。
血管攣縮の予防のため、脳底部の血液の排出を促す目的で、脳室ドレナージよりも脳槽ドレナージのほうを低めの圧に設定することがある。



⑦ドレナージの流出と患者さんの状態の観察について

クモ膜下出血後の脳室、脳槽ドレナージで、血液が一気に流出してきたときは、再出血の可能性が高いので緊急事態です。
私は実際に経験したことはないですが、その場合は、血液がドレナージ内でつまってしまうことが多いようです。


硬膜外、皮下ドレナージでは、手術後は血液の排出が見られ、時間の経過とともに自然に閉塞してしまうか、流失がなくなることがあります。
しかし、術後早期に閉塞が起きると、硬膜外血腫に至る可能性もあり、患者の意識レベルの変化なども合わせて注意していく必要があります。
硬膜外ドレナージが一晩留置されている間に、排液ボトルが一杯になるほどの量が出ることもまれにありますが、緩徐な流出であって、髄液の流出があるとか、鮮血がでてくるとか、そういうことが無い限りは、緊急事態とは考えにくいでしょう。
しかし、貧血などのほかの影響も考えられるようになると思うので、そのような影響を意識した観察も必要になると思います。


硬膜下ドレナージで、通常流出してくるのは、血腫が溶けたものか、洗浄に使った生食か、空気ですが、まれに髄液が排出してくる場合もあるので注意が必要。


ドレナージが不十分で、頭蓋内圧が亢進している場合は、頭痛や嘔吐、もっとひどくなると、意識障害、血圧上昇、徐脈などが起きてくる。
オーバードレナージになってしまうと、低髄圧症で、こちらも頭痛などが起きてくる。
髄膜炎が起きたら、発熱や頭痛、髄膜刺激症状、など。
ドレナージの流出量や性状だけでなく、患者さんの状態の観察も大切。




以上。







最新 ナースのための全科ドレーン管理マニュアル

この記事へのコメント

某脳外科医
2009年06月24日 11:15
脳下科・・・この誤字はわざとですか?
2009年06月24日 12:40
ご指摘ありがとうございます。
わざとではないです。
申し訳ありませんでした。
ぷに
2009年11月10日 09:59

病棟で脳室ドレーンの勉強会をすることになり、まだまだ新人の私のとってはわからない事だらけでどうしようかと考えていたのです。そのため資料を探していました。とても勉強になりました。ありがとうございました。
2009年11月20日 07:36
参考資料にもできるだけ当たってくださいね。
なさ
2009年12月06日 09:50
病棟看護師全員が脳室・脳槽・硬膜下ドレーンのレポート提出することになりまして…。教科書・参考書だけでは足りない部分をここで勉強させていただきました。ありがとうございました。
2009年12月07日 07:14
どうも。
知識はいくらあってもいいでしょうから、レポートなどはさっさと片付けてしまって、その知識をどう生かすかを現場で試行錯誤することが大切かと思います。
なな
2011年04月17日 22:43
先週から新人Nsとして脳外科で働き始めました。まだまだ分からないことだらけなのでとても勉強になりました。1つ質問させていただきたいのですが、脳室ドレナージとスパイナルドレナージの違いがよくわかりません。ドレーンの留置する場所の違いなのでしょうか?自分でも調べましたがよくわかりません。どうして留置する場所が違うのか教えていただけると幸いです。
2011年04月18日 06:05
コメントありがとうございます。
脳室ドレナージとスパイナルドレナージは留置の場所の違い、ということで基本的には良いと思います。
脳脊髄液の流れについて学習すると、違いの意味がハッキリすると思います。
脳室ドレナージは、その名の通り脳室に留置し、脳室から直接脳脊髄液を排出できます。手術室で頭を切り開いてしか留置できません。
スパイナルドレナージは脊髄内空に留置し、腰椎穿刺を行う部位から穿刺して留置することができます。なので、脳室ドレナージよりも留置が用意です。しかしし、脳室内で脳脊髄液の循環に障害がある場合は、脳脊髄液を排出することはできません。くも膜下出血直後の、血液をたくさん含んだ脳脊髄液を排出するのも、管が細いので難しいと思われます。
2011年04月18日 06:43
ついでに、脳室ドレナージと脳槽ドレナージの違の違いについてもついでに書いておきますと、
くも膜下出血のときには、出血部位がウィリス動脈輪やその近くの血管であることが多く、そうすると脳槽部に血液がたまるので、その血液を外に出すときには、脳槽にドレナージを留置します。

脳室ドレナージは、急性水頭症などの時に脳圧をコントロールすることを一番の目的にして側脳室に入れます。

くも膜下出血の時には、脳槽、脳室に二本のドレナージを入れることがあります。そうすると、はじめのうちは脳槽ドレナージの方から、やや赤みの濃い排液があるかも知れません。
ちなみに、手術直後には、脳脊髄液が脳の中に少なくなっているので、どちらのドレナージからも排液はほとんどないと思います。ドレナージの開放は、手術翌日くらいから行われることもあると思います。
それから、脳槽ドレナージから少量の血栓溶解剤を注入して、積極的に血液の排液を促す、ということをおこう場合もあります。

術後しばらくしたら、脳槽ドレナージの方を抜去して、脳室ドレナージのみで脳圧のコントロールを行い、さらにドレナージ管理が長期的になる場合は、脳室ドレナージも抜去してスパイナルドレナージを入れる、ということになると思います。
なな
2011年04月18日 22:06
すごく分かりやすくて、1つ1つ納得できました。本当にありがとうございます。助かりました。
しょこ
2011年06月22日 20:10
とても勉強になりました!ありがとうございます。
質問なのですが、
基本的に、ドレナージチューブのミルキングは看護師はおこなっては行けないのでしょうか?
脳室やスパイナルは、閉塞が疑われる時には必ず医師に報告して対応していただきますが、皮下などもそのように管理したほうが良いのでしょうか?

私の病棟では、看護師は行わないと教える人もいれば、閉塞しないように、軽いミルキングはするようにと教える人もいます。
全国的な(病院ごととかではなくて)管理の基準などや、取り決めごとなどがあるのでしょうか?
なな
2011年06月23日 13:15
以前質問をさせていただいた者です。ドレナージについてもう1つ質問させてください。ドレナージパックを移送時などにクランプするときは、患者に近い方から順にクランプし、クランプを開放するときはバック側から開放しますよね?これは感染を防止するからだと思っていたのですが、チューブ内にかかる圧なども関係しているのでしょうか?調べてもいまいち分かりません。よろしければ教えていただけますでしょうか。お願いします。
2011年06月23日 16:52
まずミルキングについては、脳室や脳槽ドレナージ、では行わないことが基本だと思います。理由としては、脳へのダメージ、排液の逆流、ドレナージの切断、などを避けるためです。医師から別に指示がある場合もあるかもしれません。
スパイナルドレナージは細いので、つまらないようにミルキングをする、という場合もあるかもしれません。しかしこれも、あらかじめ医師に確認した方が良いと思います。
皮下のドレナージは、積極的に行わなくても、多くの場合はそれほどでないでしょう。たくさん出てくるときは、出血が続いているとだと思うので、医師に報告が必要かも知れません。
硬膜下血腫のあとのドレナージでは、頭蓋骨に穴を開けたあとに、中を洗浄することがあると思うので、洗浄した液(生食)の残りが、血液に混ざって出てくることもあります。この場合はあまり固まらないので、ミルキングはいらないと思います。しかし、場合によっては、かなりどろっとした血液が出てくることがあるので、この場合はミルキングを行った方が良いこともあるかもしれません。
つづく。
2011年06月23日 16:59
私の経験の話ですが、たしか急性硬膜外血腫の手術の後に、出血が止まらず、ドレナージを一生懸命ミルキングをした覚えがあります。その患者さんは、血液サラサラ系の薬を飲んでいた人たったのですが、医師から、
「ドレナージが詰まったら終わりだから。」
と、脅されました。
そういう例外的なこともありますね。

ミルキングを行う行わないの判断として、看護師レベルでは、脳室内にドレナージの先端があるかどうか、ということが一つの目安かもしれません。
脳室内にドレナージの先端があれば、ミルキングは脳そのものに影響を与える危険を伴います。
あとは、医師の指示によるでしょうね。
2011年06月23日 20:30
追記
ドレナージのクランプについて、
「脳神経ナースのためのSCU・NCU看護力アップマニュアル」と言う文献を見てみたら、132ページに、
「医師に確認の上、ミルキングを行う」となっていました。
やはり看護師がルーチンとして行うことではないようです。
2011年06月23日 20:54
つづいて、
ドレナージのクランプについてですが、クランプするときに患者側から、開放するときに排液バック側から、というのは、チャンバーのエアフィルターが閉じた状態になってしまってサイフォンが働くのを避ける、という目的が、主だろうと思います。
クランプする時に、誤ってチャンバーのエアフィルターから閉めなければ、最悪の事態は避けられます。
それから、最後に排液バック側のクレンメを閉じれば、排液が逆流することを最も少なくすることができます。以上のことから、患者側から締めるのが最も安全で清潔、と言うことになります。
逆に開放するときは、排液バック側から開放しながら、ルートをたどり、チャンバーの内側がきれいか?チャンバーのエアフィルターはしっかり開放できているか?などを確かめ、最終的に患者側を開きます。回路に異常がないかを確かめた後に、最終的に出口を開放する、というのは、理にかなっているでしょう。途中の回路に異常があれば、当然、患者側を開くことはできません。
チューブ内にかかる圧の問題としては、サイホンによる急激な減圧を避けられば、ほかにはそれほど大きな問題はないと思います。
ただ、患者側のクレンメを開放するときは、慎重に開いた方がいいだろうと思います。それは、開放前に患者さんの頭蓋内圧が高まっていると、急激に脳脊髄液が排出され、オーバードレナージとなる可能性も考えられるからです。排液が少しづつ出てくるのを確認しながら、ゆっくりと患者側を開くのが良いだろうと思います。
なな
2011年06月25日 23:13
チャンバーというのはバック内の廃液をだすところでしょうか?
2011年06月26日 05:35
チャンバーというのは、製品ごとに少し呼び方が違うかも知れませんが、トップのドレナージセットをイメージして説明しましたので、
このページを、

http://www.top-tokyo.co.jp/medical/pdf/3021_5.pdf
見てみてください。

製品に応じたつかいかたは、製品に付属した説明書を読むのが一番です。製品名がわかれば、説明書をインターネットで検索することもできます。

2011年10月16日 12:24
はじめまして。
とてもわかりやすい文章で勉強になります。
慢性硬膜下血腫術後のドレーン管理なのですが、時間量の目安とかはあるのですか?このドレーンの目的は残りの生食や血腫を排出される目的なのでDrのクランプ指示での排液量を目安にしたら良いでしょうか?もちろん、性状が変化(淡血性→血性になったり)患者さんの状態に変化があれば話が別ですが。
お忙しいと思いますがよろしくお願いします。
2011年10月17日 04:52
慢性硬膜下出血術後のドレナージ量の時間量の目安については、私にも分かりません。ごめんなさい。手術が終わってすぐは、わりと早いペースで出てくることもあると思います。アバウトですが、タラタラ、という感じでしょうか。それも、常にながれ続けているということは無く、患者さんが姿勢を変えた時とかに、タラーっと流れ出てくるほどだと思います。
その後だんだんと量は減っていきます。
出る量は患者さんによってそれぞれで、一晩でドレナージバックがいっぱいになるような人から、それほどたまらない人までいました。あまり出てくる量が少ないと、ドレナージが上手く効いていない可能性もあり、医師がドレナージチューブをほんのわずか引き抜いてみたりすることがありました。
これは私の考えですが、ある程度若い人は血腫を取り除くと速やかに脳が元のサイズに回復し、手術創を閉じる時に硬膜下に血や生理食塩水が溜まるスペースが少なめになる、高齢の形ではその逆、ということがあるのではないかと思います。それによって、術後にでてくる量が変わる。それから、血液のどろどろ過ぎて、手術中に取り除けなかった量が多いと、手術後にドレーンから流れ出てくる量も増えるものと思います。
このあたりは、執刀医が一番良く分かっていることだろうと思います。
それから、術後にCTを撮る場合は、その画像から、頭の中にどのくらい流れ出てきそうなものがあるか、予想できる場合もあると思います。

2011年10月17日 04:52
観察でより大切なことは、量もありますが、性情のほうかもしれません。じわじわと出てくる、色が暗めの血液、あるいは暗めの色の血液と生理食塩水が混ざったもの、であれば、心配は要らないかと思います。色が鮮やかな血液が出てきたら、緊急事態と考えてよいでしょう。ほとんど透明の液体がいつまでも出て来る場合ような場合は、髄液漏がある場合もあるかもしれません。
そしてなにより、患者さんの状態の観察が大切です。急に意識レベルが低下したり、強い頭痛を訴えたり、嘔吐したり、するような場合は、医師に報告が必要でしょう。
りゅう
2012年02月22日 11:13
ドレナージについてのお話、分かりやすく勉強になりました。脳槽ドレーンが術後クランプされていて、翌日に開放するのは脳脊髄液が脳内に少ないからでしょうか?それとも他の理由があるのでしょうか?
2012年02月23日 05:35
コメントありがとうございました。
脳槽ドレーンが術直後はクランプされているのは、脳脊髄液が脳室内に少ないから、という理由でよいと思います。手術後は、脳脊髄液はほとんどなくなっていて、クランプを開けても何も出てこないと思います。
脳脊髄液は一日に3回から4回ほど入れ替わる量作られるので、術後6時間から8時間ほどで、元のように満たされると考えられます。そのため、クランプ開放は翌朝、ということになっている場合が多いのだと思います。
久美子
2012年10月09日 01:05
大変勉強になります。教えて頂きたいことがありま。慢性硬膜下血腫の術後で血腫腔ドレーンを留置した患者さんを受け持ちしたのですが、先輩が髄液様になったら報告してと言いました。硬膜下に留置していて髄液が出てくるとは調べてもよく理解できません。意見を聞かせて頂けると嬉しいです。
2012年10月09日 14:23
コメントありがとうございました。
硬膜とくも膜の間に髄液があるということは、普通の状態であればないと思いますが、硬膜下血腫の時には起こりえます。
「(慢性硬膜下血腫の)原因は一般に頭部外傷で脳と硬膜を繋ぐ橋静脈の破綻などにより硬膜下に脳表の髄液などと混ざった血性貯留液が徐々に被膜を形成(図2)しつつ血腫として成長するとされています。」

http://square.umin.ac.jp/neuroinf/medical/307.html
外傷などが原因で、くも膜から髄液がもれ出てしまう状態になる。
ただ、手術後にも髄液がどんどん出てくる状態ということも少ないでしょう。そうであれば、髄液漏の状態と考えられ、ドレナージを抜去した後にも、硬膜下水腫の状態になってしまうことも考えられそうです。
慢性硬膜下血腫の手術後にドレナージから出てくるのは、ほとんどが、残った血液、洗浄に使った生理食塩水ののこり、手術の影響による新たな出血、浸出液、などでしょう。その中に、少量の髄液は混ざっているかもしれません。先輩ナースが髄液様といったのは、「透明になったら」という程度の意味だったと思われます。より正確には「漿液性」になったら、でしょうか。
久美子
2012年10月09日 21:58
有難うございます!モヤモヤしていたのがすっきりしました。
平田亜樹
2014年08月24日 11:37
素晴らしい!!よく勉強されておられる看護師でいらっしゃいます。貴方様の周りの人も高められていきますね。会員外の者が失礼いたしました。
2014年08月26日 23:04
コメントありがとうございます。
かなり前に書いた記事ですが、コメントをいただいて久しぶりに見てみたら、知らないあいだに「なるほど」がたくさんついていてちょっと驚きました。
まだまだ勉強不足な面がたくさんありますので、これからもできるだけ頑張っていきたいです。
はるか
2016年05月29日 20:35
看護師になったばかりで知らないことばかりで質問するのが恥ずかしいのですが、させて下さい。
スパイナルドレーンのことですが、スパイナルドレーンでは、体位交換やケアなどの際、特にクランプする必要はないのでしょうか?
2016年05月29日 23:06
知らないことで恥をかくことを恐れていたら、患者さんは守れませんので、自分が恥をかくことくらいは、たいしたことではないですね。
スパイナルドレーンも、基本的には、体位交換やケアの時にクランプする必要はあると思います。ただ、スパイナルドレーンはとても細長いもので、クランプしていないときに患者さんの体動があっても、いっぺんにたくさん出てくるようなことはないのではないかと思います。逆に、流出が悪かったりする場合で、詰まることを避けたい時には、医師から、体位交換程度ならクランプせずにやってください、と言われることがあるかもしれません。
それから、脳外科のドレーンに関する事故では、クランプを閉じた後にクランプを開け忘れる(特にエアフィルターのクランプ)ことがよくおこっていることなので、クランプの操作が頻回になると、この「開け忘れ」が起こりやすくなることが考えられます。
(この資料などは勉強になります
http://www.med-safe.jp/pdf/report_2012_4_T003.pdf
なので、ドレナージ回路を外さずベッド上で行うケアの場合は、エアフィルターの部分はクランプをしない、という手順をとることもあると思います。(この場合でも、患者側のクランプは基本的には閉じると思います。)
クランプの手順などは、施設によって取り決めがあると思いますので、まずはその手順に従うことが大切でしょう。
はるか
2016年06月02日 21:38
ありがとうございます!
もう一つ質問させてください。
スパイナルドレーンの排液バックの高さ(位置)は枕もとの横(頭元に一緒に寝かす感じ)でいいのでしょうか?病棟ではそうなってます。ですが私が持っている参考書には、スパイナルドレーンは圧調整式ドレナージでベッドサイドで吊るす形になっています。スパイナルドレーンでも、自然流出式があるのでしょうか?
2016年06月02日 22:49
私は使ったことがないのですが、枕元のあたりにおいて使うスパイナルドレナージの排液バックもあるようですね。
こういうもの

http://www.kaneka-med.jp/products/silascon/sn-011/other/attach_3133-2.pdf
この製品などは、圧弁がついているため、チャンバーを利用して圧を調節しなくても良い構造なのだと思います。働いいている病棟で使用している製品の説明書などがあったら、それを見てみるとよいと思います。

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