日野原先生からナースに贈る35のメッセージ 20.ポータブルトイレは排泄のための椅子
この本より。
メッセージ19
ポータブルトイレは排泄のための椅子。そこに座ろうとする気は起きないでしょう。
家具調のポータブルトイレに座る訓練をしているということを聞いて、日野原先生がいった言葉。
看護師をしていると、ときどき、普通の感覚がなくなるなと思うことがある。
ポータブルトイレ自体、使い馴れていない人には、使用するのに抵抗があると思うし、一日中ベッドに寝ていて、食事も洗面や歯磨きもそこでするとか、かなり特殊な状況と思うけど、病院ではそれが普通。
なれない患者さんやその家族が、病院における習慣とちょっとずれたことをすると、
「ぜんぜんわかってない!」
て、言われていたりする。
患者さんの状態がかなり悪くて、これ以上治療の効果が期待できなようなとき。
家族に、今後どうしていきたいかというようなことが医師から問われて、家族が、なかなか決められない様子でいるようなときに、
「なんで決められいないの!」
って、
思ったり。
糖尿病の患者差が、院内に設置されていた自動販売機で飲み物を買おうとしているところを看護師が見つけて、看護師は、
「何をかうの?」
と、聞いたり。
そういうことは、
看護師じゃなかったら普通のことではないのだけど、
看護師をやっていると、
そうでもなくなってくるのだな。
その看護師っぽい感覚に陥らないようにしたいなと思うのだけど、
たぶん自分でも気が付かないところで、
陥っているのだろうな。
この記事へのコメント