死亡直前と看取りのエビデンス その3
この本より。
三回目。
PPIの算出方法
ネット上ではこのページにPPIの算出方法が書かれている。
↓
E.予後の予測 | 聖隷三方原病院 症状緩和ガイド
PPIの算出に関する補足として、本書に書かれていること。
p32~p33
「経口摂取の低下」では、経口摂取の程度に応じて点数をつけますが、消化管閉塞(腸閉塞、イレウス)のために高カロリー輸液を施行している場合は0点とします。
「浮腫」は、両側に浮腫が認められるときに得点をつけますが、片側だけ血管閉塞で浮腫があるときには0点とします。
「安静時呼吸困難」は患者さんご自身に、「じっとしていても苦しいですか」と質問して苦しいという返答があれば(あるいは、回答できないときは苦しいことが推定されれば)得点をつけます。「苦しいときもあるけど、酸素をしていれば苦しくない」といったときには0点とします。
「せん妄」は、臓器障害による認知機能障害を拾うことを想定しています。低活動性せん妄(ぼうっとして不穏はないけど、問えば見当識障害や幻視があるもの)も含めて、終末期の意識障害が認められるような場合はすべて「あり」となることの注意してください。
せん妄の原因が薬物単独によるものなどの臓器障害によらないせん妄(治療可能性があるせん妄)は含めません。
感度と特異度について
感度は「疾患に罹患していることを検査が正しく陽性と判定する確率」
特異度は「疾患に罹患していないことを検査が正しく院生と判定する確率」
p34
非がん患者の予後予測指標について
非がん患者では、いまのところはっきりとした予後予測指標が見つかっていません。COPD、肺炎、心不全などの疾患では、原病の治療によって回復する患者も少なくなく、「終末期の判断は容易ではないことを反映しています。p38
非がん患者では予後予測指標が見つかっていない、
といことを、
なんとなくはわかっていたけど、
はっきりと文章で読んだのは初めてだったので、
知ることができてよかったと思う。
非がん患者において、
終末期と判断して積極的な治療を行うのか、苦痛の緩和を優先するのか、
判断が難しい場合がある理由は、
このことが関係しているのだな。
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