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zoom RSS 看護を語ることの意味―“ナラティブ”に生きて  川島 みどり

<<   作成日時 : 2016/01/03 22:19   >>

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「看護を語ることの意味」を知ろうと思って読んでみました。

文章が上手で読みやすいなと思いましたが、
本初中に語られている事例が古くて、事例自体もあまり多くは無いので、
その部分は物足りなく感じました。

それから、
「清拭をちゃんとやりましょう!」的な、
最近の看護現場の傾向に関する著者の考え方については、
「看護を語ることの意味」とはあまり関係ないなと思いまいした。

「川島みどり看護を語る」
というほうが、
タイトルとしてふさわしい気がします。

「ナラティブ」を学ぶためではなく、
「看護とは何か?」ということを学ぶために読む本だと思いますし、
そういうつもりで読むのなら、とても勉強になる本だと思います。


本書の内容を、
少し抜粋しながらみていきます。

昨今、医療や看護の世界で急浮上してきた「ナラティブ」は、バイオメディカルな方法論だけでは対応できない側面をもつ医療の反省から、あるいは、科学的検証を補う意味から生まれた考え方であり方法論です。
ナラティブとは「思考、意図、できごとの解釈、行動とアウトカムの時系列的記述を含む患者ケア事例の詳細な記述」と定義されています。このナラティブアプローチは、当初主として精神・心理療法の場面で応用してきた方法ですが、これを医学の領域でも注目し始めたことの背景には、高度医療技術の進歩の過程で、ますます距離を隔てざるを得ない患者と医療者のあいだをつなごうとの思いに由来していると思われます。p9


「ナラティブ」とは何か?ということについては、
この部分に良くまとまっていると思います。

しかし、

人間がそれぞれ自分の物語を生きているという前提のもとに、病む人がどのような体験をしているかを理解し、またよりよいコミュニケーションを保ち発展させるために、患者と医療者のあいだをつなぐ架け橋として「物語」を位置づけているのです。
ここで取り上げるナラティブは、そうした治療としてのそれではなく、看護師らが臨床での自らの経験をストーリーとして語ることを意味しています。この経験を語ることを通じて、これまで誰もがその必要性を認めながら困難であった臨床経験の言語化を図り、技術化につなげようというのです。p10


というところは、
本来のナラティブとは少しズレているようにも思いました。

私としては、

よりよいコミュニケーションを保ち発展させるために、患者と医療者のあいだをつなぐ架け橋

という意味での「ナラティブ」を期待して読んだのですが。

そして、

看護ナラティブを語るためには、豊富な日々の多様な実践を目的意識的に行なうことが必須です。つまり、優れたナラティブの背景には、それを語る看護師の生きざまが反映しているといってもよいでしょう。ですから、誰もが「私の看護ナラティブ」を競って発表できるような条件を整えることができれば、職場の活性化にも役立つでしょう。p24

というようなことが、
自分の職場でもできないだろうかと思ったのですが、
それについて参考になりそうなところは、本書にはありませんでした。

著者自身、

これまでの看護の歩みのなかで、いくつかの概念や方式が、あっという間に拡がり、やがて熱が醒めてしまうといった看護界の習癖を見てきましたので、このナラティブについても、そうした上すべりな流行現象にならないよう戒めながら、お話をしてみよと思います。p11

と、書いていますが、
本書の内容を読んだ限りでは、
「ナラティブ」という流行語を使いたかったのかな?とも思えてしまいました。


つづく。


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