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zoom RSS なぜ、「回想療法」が認知症に効くのか 小山敬子

<<   作成日時 : 2016/04/13 08:15   >>

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面白かったです。

認知症の人だけでなく、
「人」について考えさせらえる本です。


本書より抜粋しながら見ていきます。


信じることについて

認知症のケアで最も大切なこと、それは、愛情が今でもあると信じることなのです。愛をもって、認知症になった親御さんを支えることなのです。真実はどうあれ、「お母さん(お父さん)は大丈夫」と信じてあげましょう。p33

愛情があると信じること。

目に見えないものは、
信じるしかないのだなと思いました。

神様とかと同じように、
「愛情」も信じることによって存在するもの。



信頼について

お母さんは大丈夫だろうか、と心配しつづけるのも、お母さんは大丈夫と信頼しきって生きるのも、その人の選択です。そして、意外にもこの信頼が、認知症高齢者のの自立を支えるように思います。p44

「信頼する」こと。

自分自身についてもいえることだと思います。

自分自身についても、心配しだしたらきりがないので、
どこかで、「大丈夫」と思える必要がある。

「信頼」が強すぎると危険なこともあるかもしれないけど、
弱いと不安でしょうがなくなる。

その「信頼」たいてい裏切られるのですけど、
それでも信頼し続ける。

そういうのが、
生きる力のように思います。



高齢者の一人ひとりの好きな食べ物を把握することが、命を救うことにつながることもあります。患者さんの好きな食べ物、好きな飲み物、嗜好品をぜひ施設職員にも知っていてほしいと思います。p36

食べ物に限らず、
その人の好きなものを知ることは大切なことだと思います。

恋人や夫婦ならお互いの、
親なら子供の。

相手に愛情を感じている場合、
相手の好きなものを知りたいと思うのが普通でしょうし、
相手のことを良く知るようになれば、
その人への愛情も深まります。



認知症の方は、私たち認知力のある人間よりもずっと優れた動物的感覚で周囲の状況を判断しているかのように思えます。すぐそばにいて、認知症の親御さんの生活環境の一部となっているご家族こそ、右往左往しないでゆっくりと構えていてほしいのです。p42

視力が弱ければ、聴力がそれを補ったりすることがあるように、
記憶力が悪くなったことで、逆に研ぎ澄まされる部分があるということでしょうか。

認知症の方に対する印象を一変させる考え方だなと思いました。



脳のトレーニングのために将来の夢を描きましょう。
これが、じつはいくつになっても心に効くのです。将来のビジョンを描けなくなると人は抑うつ的になります。じつはこれが、超高齢化社会を幸せにするかどうかの決め手になるのではないかと考えられます。p48


脳を鍛えるために将来の夢を描く、もしくは、元気になるために将来の夢を描く、
というのは、目的と結果が逆のような気もしますが、
将来について暗いことばかりしか浮かんでこいようなら、
あえてそのように考えてみることも必要なのかなと思いました。

将来にビジョンが描けないのは、
政治がわるいとか、世の中が悪いとか、
そういうことを言っていても何も始まりません。

ただ、
自分の体が衰え、死が刻々と迫ってくる中で、将来の夢を描くといのは、
並大抵のことではないような気もします。

まあ、大きな夢ではなくても、
あとで自分の好きなものを食べよう!
くらいの、将来のビジョンでも良いのかもしれませんが。



筋トレが好きな方はおわかりだと思いますが、筋肉は愛してやり、手をかけてやればやるほどきれいにたくましくなっていきます。脳も同じなのです。じつは「自分」という存在自体が脳の機能の中にあるかもしれないのに、私たちはあまりに脳をほったらかしにしているのではないでしょうか。使わない筋肉が朽ち果てるように、脳も頭蓋骨の中でいじけているのかもしれません。身体にも脳にも、あなたの愛情が必要なのです。p52

筋トレをすれば、筋肉が発達していくことが実感できますが、
脳トレをすることで脳が発達したといことを実感するのは、
難しいでしょう。

実感はできなくても、
信じて継続することが大切なのかもしれません。



脳が「人の役に立つこと」をするのが大好きだからなのです。そして、この心はすべての人の脳で起こるものなので、高齢になったからといって失われるものではありません。社会貢献は脳にとっておいしい栄養なのです。p53

料理を作ることも、誰かの役に立つということも、脳は大好きです。高齢者に社会の中で一定の役割を担ってもらうことが、一番の認知症予防になるのです。
たとえ、認知症になっても、それまで行ってきた仕事、作業だけはできることが多いのが普通です。認知症になってだんだんとできることが減ってきた時こそ、その人の役割を少しでも見つけて上げることが大事なのです。p55


今の介護の最大の問題は、頑張りたい目標が高齢者にないことです。だから、高齢者は動かないのです。問題の根源は単にそれだけです。彼らは私たちと何ら変わりません。何もない日曜日、朝から元気はつらつで動き回れる人は少ないでしょう。休みの朝も早起きで元気な人は、犬の散歩など早く起きてやるべき目標があるものです。それに気づけば、本人に目標、目的のない場所の介護がどれくらい不毛なものか、おわかりになるでしょう。p57

本人に目標、目的のない場合の介護がどれくらい不毛なものか、おわかりになるでしょう。p57

世の中の要求のレベルが上がってしまって、
高齢者に頼める仕事そのものも減っているような気もします。

たとえば、
おばあちゃんに自分の子どもを見てもらうにしても、
大丈夫かな?
という気持ちが先立ってしまえば、
難しくなります。

認知症の人が増えているというのは、
もちろん高齢者の割合の増加によるのでしょうけど、
もう一つの影響として、
これまで社会の中で高齢の方が果たしていた役割がなくなってきた、
という、世の中の変化もあるのかなと思いました。



今回はここまでで、
感想はもう少しつづきます。

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